後悔させません!面白い漫画を自信を持って紹介します

私は週に1度程漫画喫茶に行っては漫画を読み漁ります。

それはそれは漫画が好きなのですが、このブログではそんな私が実際読んで面白かったと思ったもの、

ぜひおすすめしたい漫画をピックアップして紹介させていただきますのでぜひ機会があれば手に取ってください。

私個人が考える"面白い"漫画の定義についてもご説明させていただきます。

私が思う面白い漫画というのは筋立てがうまい漫画のことです。

設定などがはっきりしていて、読者に向けて一貫性のあるメッセージを持つ漫画を私はとても美しいと思うのです。

漫画リテラシーの重要性について

また、私が漫画を読む上で重要なことに漫画リテラシーというものがあります。

漫画リテラシーについては用語集でも説明していますがここで簡単にまとめると『漫画を理解する方法、仕方』のことを指します。

「はぁ、なんだそりゃ」そう思った方もおられるでしょう。

例えば漫画の1シーンでキャラクターに吹き出しが付いてないコマがあるとすればそのキャラクターはしゃべっていないわけですね。

これは小説であったら「黙っている」だとか「沈黙している」だとかの表現をされるわけですが、漫画は絵でそれを表現します。

沈黙の場面を例にすれば、アニメや映画などの映像作品では一定時間の間をあけてキャラクターに話をはじめさせますが漫画ではそうはいきません。

1コマ1コマを読者が目で追って漫画を読み進めるのですから、その間を感じ取るのは読者それぞれに違いがあって当然ですね。

それを作者の構想通りに読み取れるか、というのが漫画リテラシーというもので、漫画リテラシーがあるかないかは漫画の面白さの感じ方に大きくかかわってきます。

微妙で繊細な表現を使うのに漫画はとても優れています。

そうです。漫画は本当に面白いものなのです!

漫画は小説や映画などと変わらず作者の考えた物語を読者に伝える方法の一つです。

何を当然のことを言ってんだ、と言われそうですが漫画を描くのはとても時間のかかるものです。

シナリオを作ってシナリオの設定をつくって絵に起こして、と手間もすごくかかっています。

つまりは何が言いたいかと言いますと面白くないわけがありません。

私がこのブログで紹介するものは面白い漫画作品達のほんの少しに過ぎないのです。

それでも興味のある漫画を手に取っていただいて今後も自分にあった漫画を、自分の面白いと思える漫画を探していっていただきたいです。

武士道は死狂ひなり、王道、けれど衝撃

このタイトルは武士道を表した書物『葉隠』の一節である。

あの皆さんご存知有名な「武士道と云ふは死ぬ事と見つけたり」の一節もこの『葉隠』のものだ。

今回紹介する時代劇漫画『シグルイ』(原作・南條範夫、作画・山口貴由)はタイトルの一節に由来する。

意味は「武士道は死に狂いである。一人を殺すのに数十人がかりでかなわないこともある」というものだ。

完成された王道、だがしかし、意外な結末に圧巻!

物語は駿府城での二人の主人公の御前試合の場面から始まる。

そしてこの二人の浅からぬ因縁を紐解くように回想から始まる物語。

それは復讐に次ぐ復讐という救いのない物語。そして、決闘の結末へと繋がる。

その結末にあなたは何を感じるのか、ぜひ私は多くの人の感想を聞きたいくらいである。

この作品は非常にグロテスクな描写が多い。

絵柄もおそらく万人に受け入れられるようなものではないだろう。

だが決してそれだけで毛嫌いせずに読んでほしい。

好き好んでエログロを描きたいわけではなく必要性があるのだということがとてもよくわかる。

封建社会の歪さ故に翻弄する武士達、または男と女。その結末の残酷さ、過程の残酷さ。

夢のようなハッピーエンドなど生温いと言わんばかりに現実的な残酷さを描ききったこの『シグルイ』

絵柄も、ストーリーも、登場人物達も、戦闘描写、心理描写もまたは残酷描写も。

全てがこの作品を構成する大事な要素であり、その様々な要素を詰め込み、まとめているこの漫画は漫画としてかなり完成されている。

ともあれ確かにグロテスクが本当に苦手だという人は画力の高さも相まって気持ち悪く見えるので無理にはおすすめできない。

特に女性や子供にはあまりおすすめできないのがおしい。

それゆえに緊迫感や緊張感は他作品の類を見ないほどに高いものなのだが……。

この作品における人の命はとても軽い。

封建社会という背景のために組織の名誉や主君の命に比べれば他の人の命は飛べば吹くくらいに軽いように扱われている。

その冷酷性、残忍性を持った封建社会の掟に則っている作中の登場人物達はその誰もが死に得る。

この漫画における命の軽さというものは重要人物においても例外でないために、戦闘シーンや、様々なシーンで凄まじい緊迫感を生み出しているのだ。

絵柄や作風もさることながら、実にこの作品はリアルである。

そのリアルさにあるのは作者のテーマの一貫性から来ているものだろう。

『シグルイ』は武士道の残酷なまでに不条理で暗いネガティブな側面をこれでもかという程に映し出した作品である。

武士道とはマゾヒズムの極地であるという作者の一貫した主張を作品の至る所に感じる。

そのブレることのない主張を究極的に緻密に描き切ったこの作品には異常なまでのリアルさを感じざるを得ない。

まさに「武士道とは死狂ひなり」をその高い画力と作者の芯を持ってして描き切った大作なのだ。

ぜひとも少しえぐい作風を毛嫌いせずに目を通してほしい。

ほんわかギャグ日常物、でもしっかりとした構成力

商店街を通るとシャッター通りになっている。

昔は多くの人で賑わったであろう往来に今は時が止まったようにさえ思う光景を見ると寂しくなる。

けれど、同時にどこか懐かしいような気持ちになる。

そんな下町の雰囲気を醸し出す日常ギャグ漫画を紹介したい。『それでも町は廻っている』(石黒正数)

商店街のメイド喫茶が舞台

メイド喫茶と言えば昔少し話題に上ったことがあると思う。

私はまだ行ったことはないが、今なお続いているところも多いそうなのでイイモノなんだろうと思う。

この漫画の舞台は下町風情溢れる商店街内のメイド喫茶である。

ただし、ここに登場するメイドさんはいわゆる『萌えー』な感じではない。

何故なら店主がお婆ちゃんなのだ。

もちろんメイド喫茶なのでお婆ちゃんがメイドの格好をしている。

なんともいかつい試みである。

だが安心して欲しい、お婆ちゃんが主人公ではない。(それはそれで読んでみたいが)

そこでアルバイトをすることとなった探偵小説好きの少し間の抜けた少女がこの作品の主人公である。

この作品はいわゆる日常系ギャグ漫画であるのだが、その話の作り方がとても様々である。

時には色恋沙汰からミステリー、SF、ファンタジーと本当に色々な角度から楽しませてくれる。

そしてそのどれもが、鮮やかな構成で描かれているので全く気持ち悪くない。

作者の引き出しの多さもすごいが、その話の作り方がとてもうまいのだ。

さらに各エピソードにクスりと笑わせてくれる小粋なギャグを仕込んでくる。

爆笑するようなギャグではないが、うまいなぁと感心する様な面白さを感じる。

そして多くのエピソードにおいて、どこか温もりを感じるのだ。

下町的で家族的な暖かさを作品を通して持っている。

この作品にはギャグと優しい日常があり、その雰囲気が読者を『それ町』の世界へと連れて行ってくれる。

この『それ町』を私は読み返すほどに面白さが増す作品であることを強調したい。

この作品を私は何度も何度も読み返している。

それは読み返すたびに新たな発見があるからだ。

この作品は時系列がバラバラに描かれている。

順序良く物語が時間経過と共に進んでいくというわけではなく、登場人物の過去の話に飛んだり、少し未来に飛んだりする。

けれど読み進めているうちは、別に違和感を感じることなく自然に楽しめる。

むしろ作品を読み進めていって時系列の繋がりを感じた時に少し感動を覚えるくらいだ。

「あーなるほど!それでこうなって、あーなるのかー」といった風に素直に納得させられるし、その気付きによってニヤニヤさせられる。

この作品の凄いところはその作品内での時間の使い方が非常に上手いところである。

俗に言う『サザエさん時空』(同じ年を繰り返すこと)を用いずに作品を膨らませるその手腕には感心せざるを得ない。

そのために何度か読み返しているうちにやっと気付けることもあって、本当に読めば読むほど味が出る漫画である。

ぜひとも繰り返し読み返して楽しんでほしい。

繊細な風景描写で神秘的な雰囲気を心から感じる作品

たまにではあるが、私は美術館に行きたくなる。

私は芸術にはとても疎いので結局は行かないのだが、行きたくなる。

何故だかはわからないけれど、神秘的な雰囲気を感じたくなるのだ。

この記事をご覧のあなたにもふとした時にそんなことを思うことはないだろうか?

今回紹介したい漫画は現在も絶賛連載中である森薫の『乙嫁語り』(読みはおとよめがたり)である。

この作品は2014年にマンガ大賞で大賞を受賞しており、その名を聞いたことのある人も多いのではないだろうか。

緻密で繊細な確かな画力で描かれる世界観はまさに芸術

この作品、とんでもなく描写が細かく描き込まれている。

作中の小道具、登場人物の衣装から風景に至るまでとんでもなく細かく繊細に描き込まれているのだ。

その描き込み具合をまず一読していただきたい。

作中で登場人物達が身に纏う衣装の美しさなど、目を奪われる程である。

全体を通しても本当に尋常ではない描き込みっぷりに驚きっぱなしだ。

私はページをめくる度にその綺麗な風景や装飾品などに驚きと感動でニヤけてしまったほどだ。

何よりすごいと感じるのはそれほどに凄まじい描きこみなのにクドく感じてしまったり鬱陶しく感じることなく、ただただ華やかなのである。

編み物などをしているシーンなど、神秘的な刺繍の模様と相まって、神秘的で素敵だとしか言いようがない。

連載漫画でこの尋常ではない描き込みっぷりは変態的(良い意味で)だとも言える程に凄まじいものであると思う。

しかも神秘感は作中の背景設定からも来ている。

作中の舞台は19世紀後半から20世紀前半程の中央アジア。

日本には馴染みが薄く、どのように暮らしているかなど覚えがないはずである。

そのためか美しく描かれる異国の地の風景はすごく想像が掻き立てられる。

そこに住まう人々、遊牧民達の生活風景などが描かれているのだが、なんとも素敵な異国情緒ある雰囲気である。

とてもロマンチックな歴史ファンタジー物である。

日本には馴染みのない生活様式や共通意識、それらも突飛に感じずに素直に受け入れられる。

本当に綺麗な絵と相まってうっとりするような雰囲気がこの作品を包んでいる。

そして物語の簡単なあらすじなのだが、最初からクライマックスである。

この物語の第一話で物語の中心となるアミルとカルルクはアミルがカルルク(12歳)に嫁いでくる形で結婚する。

結婚に至るまでのなんやかんやはとりあえずそこになく、第一話で新婚さんとなるのである。

そして結婚してからの生活やら、部族の対立などなどが描かれるわけである。

そして他にも語られるまた違った登場人物達の嫁入りの物語。

そのどれもが素敵で心温まる話であり、それぞれの登場人物に魅力も感じられる。

芸術的なまでに洗練された異国の風景とそこに登場する人物達には憧れに似た幻想的な想いを抱かせてくれる。

何か綺麗なものを見たくなったらこの作品を手に取って神秘的な異国の香りを感じとって欲しい。

幽遊白書、ハンター×ハンターを手掛けた冨樫義博渾身の一作

夏休みの時期になると私は毎年、朝にやっている『幽遊白書』の再放送がとても楽しみだった。

何度も何度も見ていたことをよく覚えている。

この作者が描く漫画はとても躍動感に溢れていて、大胆で繊細で面白い。

現在も連載中の『ハンター×ハンター』の続きもとても待ち遠しいが休載が多いことは有名で作者の身体も漫画の行方も心配である。

今なお面白い少年漫画を描き続ける冨樫義博作品の中でもおすすめしたいのが『レベルE』(冨樫義博)である。

天才的とも言えるセンスが光るSFミステリー

この作品は全3巻の短編形式のSF漫画である。

地球に潜んでいる宇宙人がトラブルを起こし、それを主人公である宇宙人の『バカ王子』が解決していくというストーリーである。

というよりバカ王子がトラブルを起こすと言った方が正しいかもしれない。

(バカバカと言っているが、バカ王子は名前であって作中では天才という設定である。)

SF作品なのだが、妙にギャグが面白い。厳密にはオカルトコメディ、SFコメディといったところだろうか。

しかし、ただコメディというわけではなくそれぞれのエピソードがストーリーとして面白いのだ。

意外性のあるオチや、話を崩しているのに説得力があるところなどに作者の力量を感じさせる。

なんとも高度なギャグ漫画である。

そして今の連載では中々お目にかかれない(?)冨樫義博先生の丁寧が絵が見れる。

『ハンター×ハンター』などはとても絵が雑(というか下書きのまま掲載されている部分が目立つ)ということでネタになったりしている。

しかし、この作者実際はかなり絵が上手いのだ。躍動感のある動きの表現では少年漫画でも1、2を争うと私は思うし、

正確なデッサン力に関しても非の付け所がないほどに綺麗な絵を描く。

この『レベルE』に関しては当時月一連載だったこともあって非常に絵が丁寧である。

そのため漫画的絵がかなり上手いなぁ、と思わされる。雑な絵なイメージを持っている方には読んでみて欲しい。

そしてこの作品はとても読みやすい、全編通して読むのに時間はかからないのだ。

何故なら上述の通り全3巻(文庫版では全2巻)と少年漫画誌で連載していたにしてはかなり短めである。

その中にSF、サスペンス、ミステリー、オカルト、コメディとてんで様々なジャンルが混ざり合っているのだから驚きである。

普通ならごちゃごちゃしてしまいそうなものであるが、そこはやはり作者のセンスと手腕が光っている。

なんとも絶妙なバランスで成り立っていて作品として壊れていない。

いつでも読者の想像の斜め上を行き、飽きさせない魅力を持つ主人公・バカ王子のキャラクターはかなり強烈である。

少年漫画には「天才キャラ」というのが大抵いて、その大体は安っぽいものだったりする。

しかしその点この作者は流石である。大変上手く魅力的に「天才」を扱っており、感心させられる。

全体を通して作者の趣味が良い具合に炸裂した作品であるが、まとまっていて短く読みやすいので長編を読むのが疲れる、なんて人にもおすすめする。